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霧隠才蔵

名前は聞いたことあるけど、どんなやつかよくわからない。霧隠才蔵は、そんな時代劇の登場人物の一人じゃないでしょうか。

1911年~1921年にかけて出版され、その当時の少年少女を熱狂させた文庫シリーズ「立川文庫」の中の物語の登場人物の一人として、霧隠才蔵はこの世に生まれます。

立川文庫の物語では、才蔵は、伊賀忍法の達人、百地三太夫に幼少の頃から忍術修行を受け一人前の忍者となりますが、後に出会った猿飛佐助に打ち負かされて以来、真田幸村に仕える十勇士の一人となり、得意の忍術を活かして大活躍します。

才蔵が登場する時代劇作品はいくつかありますが、代表的なものとしては、市川雷蔵主演の「忍びの者」シリーズがあげられます。

この「忍びの者」シリーズは最初の3作品が石川五右衛門を主人公に、4作目から7作目までを霧隠才蔵、8作目を霧隠才蔵の子、霞小次郎をメインに作られていますが、立川文庫で少年少女を熱狂させた
(といわれている)忍者ヒーロー才蔵の姿はなく、権力に翻弄されながら必死の戦いを挑む孤独な戦士として描かれています。

大げさな忍術を使い、大活躍する忍者ヒーローが一般的だった中で、市川雷蔵が演じた知的で陰のあるリアルな忍者像は衝撃を与え、後の忍者映画に大いに影響を与えたといわれています。

(参考文献)
「別冊太陽 時代小説のヒーロー100」(平凡社)

<登場時代劇作品>
忍びの者 霧隠才蔵 (1964)
忍びの者 続・霧隠才蔵 (1964)
忍びの者 伊賀屋敷(1965)
忍びの者 新・霧隠才蔵(1966)
真田幸村の謀略(1979)