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天草四郎

寛永元年(1622年)、熊本天草生まれ。キリシタン大名小西行長の元家臣、益田甚兵衛の子で、家族はみな敬虔なキリシタンでした。

聡明な少年として幼少より名を知られ、長崎で学問を修めます。天草・島原地方はキリシタンの多い土地でしたが、弾圧が次第に厳しくなり、法外な年貢の取立てにも困窮していたキリシタンの農民が中心となって、後に島原の乱と呼ばれる一揆を起こします。このときに、一揆軍の総大将に任ぜられたのが天草四郎でした。

かつて、天草地方を追われた外国人宣教師が、数年後この地に救世主が現れるとの予言を残していったことから、幼少時よりその存在が注目されていた四郎が救世主とみなされ、若干16歳で一揆軍の総大将となります。

島原の乱では、一揆軍は幕府軍の攻撃によく耐え、約3ヶ月間の持久戦となりましたが、寛永15年(1637年)、幕府の総攻撃により立て篭もっていた原城が陥落。四郎は斬首され、母親による首検分を経て長崎でさらし首にされたといいます。

四郎に関しては、天草から島原まで海を歩いて渡ったなどの不思議な逸話も残り、その神秘性やカリスマ性が後々まで語り伝えられています。

作家山田風太郎は「魔界転生」で、その神秘性とカリスマ性をクローズアップし、四郎を、この世に未練を残して死んだ剣豪を蘇らせて操る魔界の長として描きました。

過去2回映画化され、怪しげなダークヒーロー天草四郎のイメージが、ある面では浸透したといえるかも知れません。


<登場時代劇作品>

「天草四郎時貞」(1962)
「魔界転生」(1981)
「魔界転生」(2003)